Bún chả cá (ブンチャーカー/かまぼこ入りスープ麺) はベトナム中部地域で一般的に食べられている料理で、そのおいしさは広く知られています。特にダナンのブンチャーカーは素朴ながら風味豊かで、一口食べたらとりこになる独特の魅力があります。他では味わえない食体験が楽しめるでしょう。
BÚN CHẢ CÁ (ブンチャーカー/かまぼこ入りスープ麺)
「Bún chả cá」はベトナム中部で根強い人気がありますが、これは新鮮な魚が近海で豊富に獲れるためだと考えられています。魚の種類はさまざまで、サバ、エソ、トビウオ、カマスなど、どれもおいしいかまぼこを作るのに適しています。
材料
ダナンの「Bún chả cá」といえば、まずはそのかまぼこの美味しさが挙げられます。おいしい一杯を作るには、最高品質の新鮮な魚を使ったかまぼこ作りが重要です。厳選した魚を洗って身を削ぎ、塩、旨味調味料、砂糖、コショウなどを各レシピ通りに加えて混ぜます。粘りと香りが出るまで練り上げ、大きな塊にまとめます。塊を蒸したら「蒸しかまぼこ」が、油できつね色に揚げたら「揚げかまぼこ」が完成します。
次はスープを作ります。魚の骨をメインに出汁を取ります。豚骨や牛骨を加えることもよくあります。出汁がでたらトマトやパイナップル、トウモロコシ、カボチャ、タケノコなどを加えて、甘みと深みを足します。麺は、ダナンでは米粉から作られたものを使います。細くて柔らかく、タピオカでんぷんを含まないため不透明な見た目が特徴です。
ダナンの人々は、かまぼこが入った定番のブンチャーカーのほかに、魚の切り身を主役にしたスープ麺もよく食べます。かまぼこの代わりに新鮮な切り身をマリネして軽く煮たものを使います。季節に応じて、サバ、マグロ、カンパチなどのよく獲れる魚が食べられます。国内外からダナンを訪れる多くの観光客は「bún chả cá」の名を冠した店を頻繁に訪れ、この特別な郷土料理の美味しさを楽しみます。
美味しさを味わう
生臭さが全くないかまぼこが入った美味しそうな一杯を想像してみてください。野菜の甘みと出汁の旨味が凝縮したスープから漂う風味豊かな香りは、ため息が出るほど食欲をそそり、初めの一口を早く口に運びたくてたまらなくさせるでしょう。
ブンチャーカーには新鮮なハーブが添えられますが、「mỳ Quảng」(ミークアン/クアン麺)ほどたくさんではありません。レタスやバジル、ミントなどが新鮮なもやしと一緒に提供されます。
炎のような赤みのスープが満ち、青々としたコリアンダーが載った温かい一杯を見ると、すぐに箸をつけたくなります。麺の間からは、ひし形に切られた揚げかまぼこや蒸しかまぼこが顔を見せています。マムトム(発酵エビの調味料)を少し混ぜると、パンチが効いた大胆な味わいになります。そして何より、ガーリックチリペーストとエシャロットの甘酢漬けを加えなければ、ブンチャーカーが完成したとは言えません。甘酸っぱいピクルスとピリッとしたガーリックチリペーストが加わってこそ、忘れられない味わいをもたらし、ダナンの郷土料理として記憶に残る料理となるのです。
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