ナムオーはダナンで最も古くからある地域のひとつで、美味しい料理の宝庫です。魚醤の生産で知られているほか、名物料理の「Gỏi cá Nam Ô(ナムオー・フィッシュサラダ)」は海産物の旨味をブレンドしたユニークな一皿で、一度食べればその美味しさに魅了されることでしょう。
材料と調理
ナムオー・フィッシュサラダには「cá ve」というニシン科の小魚を生のまま使います。タンパク質を豊富に含んだまろやかな味わいと柔らかい白身が特徴です。伝統的に、地元民は「cá cơm(アンチョビ)」と「cá ve」を使っていましたが、のちに「cá mòi(イワシ)」やニシンなど他の魚も使うようになりました。魚を洗って水気をきった後、スパイスでマリネする工程が味の決め手になります。ライム、チリ、ニンニク、生姜、ゴマ、炒ったピーナッツを使います。ニンニクとチリと生姜はみじん切りにしてよく混ぜ合わせます。
酢とライム果汁、スパイスで約15分間マリネします。その後、魚の水気をきり、残ったマリネ液は漬けソースに使います。ソースはマリネ液にチリやタピオカ粉、旨味調味料、ナムオー産魚醤を加えて温めて作ります。ソースを15分ほど火にかけたら、水で溶いたタピオカ粉でとろみを調整し、すりゴマと炒めたエシャロットを加えます。
漬けソースと、サラダに使うたっぷりの新鮮なハーブがさっぱりとした元気が出る料理を仕上げます。ハーブはdiếp cá(ドクダミ)、lá sung (イチジクの葉)、lá ổi (グアバの葉)や、熟す前のスターフルーツをスライスしたものなどを使うことで、風味がさらに高まります。
美味しさを味わう
ナムオー・フィッシュサラダには2種類あります。Gỏi khô(ドライサラダ)とGỏi và(ウェットサラダ)です。Gỏi khôは生魚にタピオカ粉とゴマをまぶし、水気を飛ばして提供されます。元来は炒り米が使われていましたが、今ではタピオカ粉が代用されています。ライスペーパーにハーブと合わせて巻き、漬けソースをつけて食べます。パリパリに焼いたせんべい状のライスペーパーを加えると食感も楽しめます。
一方、Gỏi vàはタピオカ粉を使いません。余分な水気を取り除いた魚と砕いたゴマ、魚醤、旨味調味料、水を混ぜ合わせ、砕いたピーナッツをトッピングして提供されます。取り皿のボールでハーブや漬けソースと混ぜて食べると、生姜やチリ、香り豊かなハーブ、青バナナのスライスや酸味のあるスターフルーツが魚の甘みと美味しさを引き立てます。
ナムオー・フィッシュサラダは地元の名物料理で、ベトナム人だけでなく海外からの旅行者にも人気を得ています。リエンチェウ地区ホアヒエップナム区にはナムオー・フィッシュサラダを提供する店が10軒あり、訪れる人の食欲を満たしています。
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