エミレーツ航空は2025年6月2日よりドバイ―バンコク―ダナンを結ぶ新路線の運航を開始します。中東と東南アジアの貿易と観光市場の活性化が期待できる大きな前進です。
運航スケジュールは次のとおりです。EK370便:ドバイ午前9時(現地時間)発、バンコク乗継ぎ、ダナン午後21時50分(現地時間)到着。EK371便:ダナン午後23時30分発、バンコク乗継ぎ、翌朝午前6時50分ドバイ着。エミレーツ航空はこの路線にビジネスクラス35席、エコノミークラス368席を擁する最新鋭のボーイング777-300ER型機を投入し、週4便(月、水、金、日曜日)運航を予定しています。
ダナン―中東富裕層にとっての新たなデスティネーション
プライバシーと贅沢な体験を求める中東富裕層にとって、ダナンは最高の旅行先として急速に人気が高まっています。過ごしやすい気候、美しいビーチフロントのリゾート、高級ヴィラ、ハラールサービス、豪華クルーズ、海辺のゴルフコース、そして土地の文化が感じられる史跡など、ダナンには旅行者が望むすべてが揃っています。
気温が高く夏が長い中東では、熱さを逃れて休暇先でリフレッシュしたいとう旅行需要が急増しており、ダナンは逃避先の候補として存在感を増しています。ベトナム人の親しみやすさとおもてなしの心、そして観光サービスの標準化が進んだことで、ダナンは中東の旅行者が2025年の家族旅行や長期の夏休みを過ごすデスティネーションとして理想的なのです。
前広な準備 – ダナン市は戦略的に受け入れ準備を加速
中東とCIS各国からの観光客増加を見込み、特にエミレーツ航空による2025年6月2日の新路線開設のニュースを受けてから、ダナン市は戦略的に受け入れ準備を整えてきました。具体的な施策は次のとおりです。
– 市場情報とサービスガイドラインを掲載したトラベルガイドの配布、ハラール観光客向けの新たな観光商品の開発。
-イスラム文化理解とホスピタリティスキル向上に焦点を当てた観光関係者向け研修プログラムの企画・実施。中東からの観光客の満足度向上を目指す。
-新たな国際航路開設を通じ、海外旅客誘致を狙うマーケティングおよびプロモーション活動の強化。
2025年4月30日、ドバイで開催されたアラビア・トラベル・マーケット(ATM)において、エミレーツ航空はサングループと覚書(MoU)を締結し、マーケティングとプロモーションキャンペーンに関する協力体制を構築しました。このパートナーシップはエミレーツ航空の広範なグローバルネットワークにおいて、ベトナムが主要な旅行先として位置付けられることを目的としています。また、両社は主なマーケットのメディアや旅行会社を対象に、ベトナムの多様な観光の魅力を紹介するFAMトリップ(視察旅行)も計画しています。
ダナン国際空港は、フライトの安全性と高いサービス水準を引き続き確保するため、エミレーツ航空と協力して運用面の評価と改善に取り組んできました。自動入出国管理システム(オートゲート)の導入や救助・緊急対応体制の改善などはこの一環であり、乗客の安全と快適性を最大限に確保できるよう努めています。
2024年に中東からダナンを訪れた旅客は17,429人でした。その多くはイスラエル、アラブ諸国、イランからです。2025年1月現在、中東からの旅客数は3,036人に達し、同月ダナンを訪れた国際旅客総数の0.7%を占めました。内訳ではサウジアラビア、イスラエル、トルコが特に大きなシェアを占めています。さらに、ダナンはCIS諸国(カザフスタンやウズベキスタンなど)をはじめとした新たな潜在市場からの旅客誘致にも積極に取り組んでおり、アスタナとアルマトイからのチャーター便運航が2025年4月から10月にかけて予定されています。こうした取り組みは、ダナンを訪れる国際観光客ポートフォリオの多様化を期待するものです。
エミレーツ航空によるダナンへの新路線開設は、中東とベトナム間の移動時間を短縮するだけでなく、UAE、カタール、サウジアラビア、クウェート、そしてドバイ経由で繋がる英国、フランス、ドイツ、ロシアなどのヨーロッパ諸国とタイの旅行者にとってダナンへのアクセスを非常に容易にするものです。中東とヨーロッパに新たな観光需要を活性化させ、ダナンの観光業界に大きな利益をもたらす展開であり、魅力的な観光地としてのダナンのイメージを高め、市場を多様化し、外国人観光客へのサービス品質を向上するというダナンの目標達成の一助となることが期待されます。
DANANG CENTER FOR TOURISM PROMOTION