ダナン博物館はバクダン通り42‐44番地・チャンフー通り31番地に移転しました。移転先は長い歴史を誇る建造物で、中でもバクダン通り42番地は時の証人ともいえる特別な存在です。
住所:42 – 44 Bach Dang and 31 Tran Phu, Hai Chau, Da Nang
入場料:2025年は当面免除(決議No. 08/2025/NQ-HDNDの発効日2025年2月20日からダナン市人民委員会が移転後新料金を決定するまで)
営業開始日:2025年3月中を予定
1.概要
ハン川に面して建つ3階建ての博物館はフランス人建築士の設計による新古典主義様式の美しい建物です。着工は1898年で、1900年に竣工しました。1960年代には三階建ての別館が左右にそれぞれ増築され、オリジナルデザインと美しく調和した佇まいです。
建物は歴史の中でその役割を変えてきました。竣工当初、ダナンはフランス占領下でトゥーランの名称となり、建物はトゥーラン政府の本部として督理府(Tòa Đốc Lý)と呼ばれていました。1945年7月にはTran Trong Kim(チャン・チョン キム/陳仲金)政権下でトゥーラン市長の執務所として使われるようになりました。さらに1945年8月26日になると、ダナンはThai Phien市(タイフィエン市)と改称され同館は臨時革命人民委員会の本部となりました。1947年初頭にフランスから再占領を受けると、再びトゥーラン市督理府としての役割を担います。その後1950年1月3日にフランスがトゥーラン租界をベトナム国政府に正式譲渡すると、建物は改めてダナン市庁舎( Tòa Thị Chính Đà Nẵng )として使われるようになりました。
1975年3月29日に南ベトナム解放民族戦線によりダナンが解放されると、市庁舎は革命政府による行政の中心地となりました。その後は行政区分の変更ともにクアンダ特区、クアンナム―ダナン省、そしてダナン市の管理下に置かれています。この歴史的な建物をダナン博物館として使う計画は2016年後半に持ち上がりました。
ダナン博物館は最先端の科学、美学、展示設備を備えた重要な文化プロジェクトです。27,000 点の歴史的遺物から厳選された約 3,000 点のアイテムを展示し、旧来の展示方式と最新のマルチメディア技術を組み合わせています。来館者は次のような体験をすることができます。
―3Dマッピングと双方向3Dマッピング映像、3D映画とドキュメンタリー、デジタルスライドショー、双方向型展示。こうした魅力的で没入感のある展示によって、来館者はダナン市の自然、社会、歴史構造、文化遺産、そしてベトナムと東南アジアにおける社会経済の主要なハブ都市のひとつになろうとする方向性について理解することができます。
2.展示室とテーマ別展示
博物館には専門家が構成した3つの展示フロアがあり、9つの主要テーマに沿って写真、文書、遺物が並べられています。テーマは次の通りです。ダナン市概要、壁面での写真展示、ダナンの自然と人々、ダナン市街地の発展史、国家独立抗争、戦争遺物と証言、ダナンの統合と発展、文化的多様性、ダナン市庁舎、歴史建造物、ダナン博物館所蔵の骨董コレクション。
博物館は、バクダン通り、クアンチュン通り、チャンフー通りという3つの大通りの交差地という便利な位置にあり、すぐ近くにはディエンハイ城跡広場、総合科学図書館、ハン川西岸のウォーターフロントなど文化やフェスティバルの中心地があります。ダナン博物館は過去と現在をつなぐ架け橋であり、ハン川沿いの街ダナンの長い歴史が刻まれた建築的・文化的ハイライトのひとつといえるでしょう。
DANANG CENTER FOR TOURISM PROMOTION